不動産売買登記と買主の名義(不動産取得税)

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不動産売買登記と買主の名義(不動産取得税)

不動産売買において、買主が不動産を購入する際の名義について、不動産取得税との関係を説明いたします。

不動産取得税は、居住用の場合、すなわち、不動産を購入する買主ご自身が、購入した不動産に住むことで、不動産取得税が軽減される場合があります。

事例 買主のAさん(夫)、Bさん(妻)は、共同で、建築後10年の中古の土地・建物を購入する予定です。
建物は、古くなればなるほど資産評価が低くなるので、Aさん(夫)は、長年連れ添ってきたBさん(妻)に、土地の持分を自分よりできるだけ多く持たせたいと考えています。
そこで、土地についてはBさん(妻)の名義にし、建物についてはAさん(夫)の名義にしようと考えています。
このような名義とすることで、不動産取得税の関係で問題はないでしょうか?

不動産取得税の基本的な税率

不動産を売買により購入した買主には、不動産取得税(都道府県税)がかかります。(原則)
不動産取得税については、土地、建物ともに、市区町村(東京23区は都税事務所)の固定資産税の評価価格を基準に計算します。

土地については、評価価格の2分の1を課税価格とします。
建物は、評価価格そのものが課税価格となります。

居住用の土地・建物の場合は、この課税価格に、不動産取得税の税率3%を乗じて、税額を算出します。
例えば、不動産の評価価格が、土地は800万円、建物が200万円の場合、
土地:800万円×1/2=400万円
土地:400万円+建物:200万円=600万円
600万円×3%=180,000円です。

居住用以外の土地・建物(店舗や事務所など)の場合は、
この課税価格に、不動産取得税の税率4%を乗じて、税額を算出します。
例えば、贈与する不動産の評価価格が、土地は800万円、建物が200万円の場合、
600万円×4%=240,000円です。

不動産取得税の減税

居住用不動産の不動産取得税の軽減の条件は、次のとおりです。(中古建物の購入の場合)

  1. 居住用の建物であること
    売買により不動産を購入した買主自らが、住居として使用すること
    (住民票の住所が売買不動産の場所にあること)
  2. 建物の建築された年が、昭和57年1月1日以降であること
  3. 建物の床面積が、登記上50㎡以上240㎡以内あること

この条件で居住用不動産(買主が現に住む)を取得した場合の不動産取得税を計算してみます。

土地の面積を100㎡、土地の評価価格を800万円、建物の建築年が昭和60年、建物の評価価格を200万円として計算します。

減税適用がない場合は、
土地:800万円×1/2=400万円。400万円×3%=120,000円
建物:200万円×3%=60,000円

合計:180,000円
減税適用がある場合は、
土地:0円
計算が複雑なので計算方法を省略します。計算方法は、 不動産取得税計算ツール(簡単計算) でご確認ください。
建物:200万円-450万円(控除額)=-250万円 →0円×3%=0円
結局、減税適用がある場合、不動産取得税は0円となります。

以上の条件であれば、売買の建物と土地の不動産取得税が軽減されます。
軽減の結果、不動産取得税は、0円から5万円ほどになります。(土地の面積が100㎡の場合)

不動産取得税の計算については、東京都主税局のウェブサイトには、「不動産取得税計算ツール」があり、試算できますので、参考にしてみてください。各都道府県の不動産取得税の計算方法は、基本的に同じです。東京都が一番分かりやすので参考にしてください。

土地のみの購入名義で不動産取得税が軽減されますか?

先の事例の場合、土地についてはBさん(妻)の名義にし、建物についてはAさん(夫)の名義にしようと考えています。

Aさん(夫)は、不動産取得税の軽減条件を満たした建物を購入することになりますので、不動産取得税が軽減されます。

一方のBさん(妻)の不動産取得税は、どうでしょうか?

不動産取得税の軽減は、建物と土地の両方を購入することにより、すなわち、名義とすることにより、軽減されます。

Bさん(妻)の場合は、土地のみの購入による名義となりますので、不動産取得税が軽減されることはなく、土地の評価価格の2分の1に対して3%の税率で不動産取得税がかかることになります。
事例の場合、 400万円×3%=120,000円です。

不動産取得税の軽減を受けるための方法

上記の事例で、Bさん(妻)の場合は、土地のみの購入による名義となり、不動産取得税が軽減されることはなく、土地の評価価格の2分の1に対して3%の税率で不動産取得税がかかることになってしまいますので、不動産取得税の軽減を受けるためには、次のようにします。

Bさん(妻)も、建物の一部をAさん(夫)との共有名義にします。
この場合、Bさん(妻)の持分をできるだけ少なくしたいので、例えば、Bさん(妻)の持分を100分の1とするようにします。
このようにすることにより、Bさん(妻)も不動産取得税の軽減を受けることができます。

次を参考にしてください。
不動産取得税(買主)

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