不動産売買名義変更登記と登録免許税

不動産売買名義変更登記と登録免許税

不動産売買名義変更登記申請の際、登記所に税金を納めます。この税金のことを「登録免許税」といいます。
以下、登録免許税について、ご説明いたします。
なお、不動産売買名義変更登記の申請を司法書士に依頼する場合には、司法書士報酬がかかります。
司法書士報酬については、不動産売買登記費用でご確認ください。

不動産売買名義変更登記の登録免許税の税率

不動産売買名義変更登記の場合の登録免許税は、基本的に、市区町村役場(東京23区は都税事務所)の固定資産税を計算するうえで基となる「評価価格」を基準に計算します。
この評価価格は、「評価証明書」や「公課証明書」などに記載されています。

登録免許税税率(%)
登録免許税土地評価価格の1・5%~令和5,3,31
登録免許税土地評価価格の2・0%令和6,4,1~
登録免許税新築建物登記所認定価格の0・4%
登録免許税新築建物登記所認定価格の0・15%減税適用がある場合
登録免許税新築建物登記所認定価格の0・1%長期優良減税適用
登録免許税中古建物評価価格の2・0%
登録免許税中古建物評価価格の0・3%減税適用がある場合
登録免許税抵当権設定債権額の0・4%
登録免許税抵当権設定債権額の0・1%減税適用がある場合
登録免許税根抵当権設定極度額の0・4%

参照:不動産売買登記の公衆用道路の登録免許税

登録免許税の基本的な税率

不動産売買名義変更登記の登録免許税の計算は、基本的に、固定資産税評価証明書の評価価格に基づいて計算します。
登録免許税を計算するための税率は、登記する年度で異なる場合があります。

以下は、令和3年8月1日現在の税率です。

  • 土地の基本的な税率は、
    固定資産税の評価価格の1・5%です。この税率は、令和5年3月31日までです。
    令和6年4月1日から評価価格の2%です。
    (所有権移転登記の基本的な税率は評価価格の2%です。現在、その税率が1・5%に軽減されています。)
    土地の軽減措置は、これ以外にありません。
  • 建物の基本的な税率は、
    中古の建物は、固定資産税の評価価格の2%です。(所有権移転登記)
  • 住宅ローンで不動産を購入する場合は、抵当権設定登記をします。
    抵当権設定登記の基本的な税率は、住宅ローン債権額の0・4%です。

登録免許税の減税(登録免許税が安くなる場合です。)

次の条件の不動産(木造戸建、マンション)を購入される場合は、登録免許税が軽減されます。
この場合、住宅用家屋証明書を取得して、登記所に提出します。
1 居住用不動産であること(個人の買主ご自身が居住すること。)
   次の場合には、登録免許税の軽減の適用はありません。
    親が子のために不動産を購入する場合
    投資の目的で、賃貸住宅として購入する場合
2 建物の「登記上の建築(新築)日」が、昭和57年1月1日以降であること。
  令和4年4月1日以降に住宅用家屋証明書を取得し、登記申請する場合、次の建築年数の制限がなくなりました。
  従来の建築年数制限(令和4年3月31日まで)は、
   木造戸建であれば建築後20年以内
   マンションであれば建築後25年以内
建物の「登記上の建築(新築)日」が、昭和56年12月31日以前の場合、耐震基準適合証明書などを取得することによって登録免許税の減税適用があります。参照:不動産売買登記と耐震基準適合証明書
3 建物の登記上の床面積が、50㎡以上あること。
4 住宅ローンの借入れで住宅を購入される場合は、
 その借入れが住宅ローンであること、抵当権の設定登記であること。
   次の場合には、登録免許税の軽減適用はありません。
    住宅ローン以外の借入れで抵当権設定登記をする場合
    抵当権で設定登記する場合

登録免許税の軽減適用がある場合の税率は、次のとおりです。
この場合であっても、所有権移転登記の土地には軽減適用はありません。

  • 建物について
    新築の建物は、登記所の認定価格の0・15%(0・1%)です。
    (所有権保存登記)(租税特別措置法第72条の2)
    中古の建物は、固定資産税の評価価格の0・3%です。
    (所有権移転登記)(租税特別措置法第73条)
  • 住宅ローンの抵当権設定について
    住宅ローンの債権額の0・1%です。(租税特別措置法第75条)
    根抵当権で登記する場合は、減税されず、原則通り税率を0・4%で計算します。

参照:住宅用家屋証明書(不動産売買登記の登録免許税の減税証明書)

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